国の重要文化財に指定された喜びもつかの間、一昨年の豪雨被害により欄干が一部流されるという悲劇に見舞われた耶馬渓橋。今年の春に復旧し、渡れるようになっています。
完璧に元通りにしようという関係者の皆様の苦心と心意気がうかがえます。

日本で唯一、8連アーチの石橋で、石造の橋としては日本最長であるだけでなく、その美しさでも知られ、「オランダ橋」の愛称で親しまれています。

近づいて見ると、本当に石を積んで造られたことが実感できます。これほど大きな橋をこのような工法で造った先人の知恵と努力に感動します。
橋の東岸(中津方面側)に、無料の「耶馬渓橋公共駐車場」があるので、こちらに車をとめて、歩いて渡ってみます。(車でも渡れます!)

橋を渡った西岸にある、耶馬渓橋の説明板。細かく彫り込まれたレリーフになっています!!いちばん東のアーチが幅広なので、東岸から見たほうがより遠近感が強調されて美しいとも感じますが、レリーフの耶馬渓橋とリアル耶馬渓橋を同時に見られるこちらの眺めも素敵です。


橋の東と西、両方にある「愛の鐘」のモニュメント。つい、こんな写真を撮りたくなりますが、きっと本来は両岸でぴったり向かいあうように、と建てられたはず?!
橋のすぐ東側には、約30種の手作り料理をバイキング形式で食べられる「農家レストラン洞門パティオ」、西側は手作り菓子パンなどが美味しい「小谷瀬パン工房」があり、グルメでも満足できます。
耶馬渓橋から上流に約1.5km、にぎやかな国道から少し離れた静かな山あいにあるのが、羅漢寺橋。耶馬渓橋と、さらに上流にある馬溪橋とともに「耶馬渓三橋」と呼ばれる、大正時代の石橋です。

今は静かなこの橋も、かつては重要な街道だったようです。

耶馬渓橋よりも緩いカーブのアーチ。迫力があります!

趣のある古びた欄干越しに見る耶馬渓の景色もまた、よいものです。
耶馬渓橋と羅漢寺橋の中間地点、青の洞門公共駐車場そばにある「青の禅海橋」は、その上に立つと競秀峰の絶景をいい角度で撮れる、おすすめの撮影スポットです。車も通らないのでゆったりと景色を眺められます。
付近には禅海茶屋はじめグルメスポットも多く、鯉の餌やりもでき、気軽な観光といえば、やっぱりここははずせませんね。