今日も、おつかれさま ― 暮らしの中の小さな物語 ― Vol.1
どこかの暮らしに、そっと寄り添う物語...
今日も、誰にも気づかれない仕事
朝は誰よりも早く起きる。
お弁当を作って、朝ごはんを準備して、洗濯機を回す。

仕事を終えて帰れば、今度は夕飯の支度。
気づけば今日も、自分のことは後回しだった。
食事が終わり、片付けをしていると、テーブルの上に小さなメモが置いてあった。
娘からだった。
「今日のお弁当、友達にうらやましがられた。ありがとう」
思わず笑ってしまう。

その時、息子が通りかかった。
「明日も卵焼き入れてね」
そう言って自分の部屋へ戻っていく。
特別な言葉じゃない。
でも、その時気づいた。
毎日やっていることは、ちゃんと誰かの中に残っているんだと。
片付けを終えた後、冷蔵庫からプリンを一つ取り出した。
本当は週末まで取っておこうと思っていたもの。
でも今日はいい。
スプーンを口に運びながら、小さく笑った。
明日もきっと忙しい。
それでも少しだけ思えた。
今日の頑張りは、無駄じゃなかった。




