広〜い宇佐神宮の境内にはいろいろな神様を祀る小さな神社があちこちにあり、それぞれにご利益があります。いろいろな建築様式が見られるのも魅力。
そんな中、重要なパワースポットでありながら、メインの参道から大きくはずれているため、参拝者が少ない神社があります。
毎年行われる流鏑馬の舞台となっている、この脇道のような参道、そのさきに鎮座する護皇神社と大尾神社です。
朱塗りの鳥居の上にあるのは、長〜い石段。
この石段がすごくきつい、という噂があり、恐る恐る行ったのですが、3分くらいで上れました。宇佐神宮上宮に歩いて参拝できる方なら、問題なく上れると思います(鳥居から右方向にのびている緩い坂道からも参拝できます)。
石段をのぼったさきにあるのは、和気清麻呂(わけのきよまろ)を讃える『和気公之碑』
石碑の文字を書いたのは、東郷平八郎。日露戦争でバルチック艦隊を破った名将として有名です。
和気公之碑から右へ行けば護皇神社、左に行けば大尾神社です。宇佐神宮ホームページの「参拝のご案内」→「境内のご案内」でわかりやすい絵地図が見られます。
まずは大尾神社。
奈良時代、ここに八幡神の本殿が移されていたことがあり、ちょうどその時に道鏡事件が起こります。皇室の血筋ではない道鏡というお坊さんを天皇にせよという宇佐神宮の偽の神託は、当時の社会を揺るがしました。
真偽を確かめに和気清麻呂が宇佐に派遣され、祈っていると八幡神が姿を現し、道鏡を天皇にしてはならないという正しい神託を下されました。八幡神が姿を現してお告げを下さった場所なので、ここは特別な聖地とされています。
扉は自由に開け閉めできるので、中に入って参拝しました。
こちらが大尾神社の拝殿です。
一方の護皇神社には和気清麻呂が祀られています。
清麻呂は道鏡に恨まれて足の腱を切られるなどの迫害を受けたものの、宇佐神宮で神に祈って回復し、また最終的には道鏡が失脚したことで政界に返り咲くことができました。その後、平安京(京都)の建設などに活躍しています。
このため、足腰の健康や厄除けなどにご利益がある神様と考えられています。
こちらは、扉が開かないようになっているので、外からお参りしました。
行きは難なく上れた石段も、上から見下ろすとちょっと怖くて、帰りはゆるい坂道のほうで降りました。
野球場の近くに車道の入り口もありますが、小さい車で、運転に自信のある方限定だと思います。
賄賂にも迫害にも屈せず信念を貫き、活躍の場を掴んだ和気清麻呂。ゆかりの2つの神社に、長い石段を上って新年への決意を新たにすると、パワーを授かるかも?!






