温泉ソムリエが伝授!冬のバスタイムを安全・快適に楽しむ入浴五か条

暮らしコラム/インタビュー
 2026/01/04
温泉ソムリエが伝授!冬のバスタイムを安全・快適に楽しむ入浴五か条

はじめに

寒い季節、ゆっくり湯船につかる時間は心も身体もほっとするひととき。

一方で、冬ならではの入浴時の注意点があるのも事実です。

今回は温泉ソムリエの視点から、寒い時期におすすめの入浴法をお伝えします。

すぐに実践できる内容なので、毎日の入浴や温泉巡りの参考にしてみてください。

 

「正しい入浴法」とは?

ヒートショックについて

冬の入浴時の事故として、よく耳にするのが「ヒートショック」です。

ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧が大きく変動し、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすことがある、身近で注意が必要な現象です。

特に冬場の入浴時に多く、高齢者を中心に毎年多くの事故が報告されています。

血管が弱くなりがちな高齢者が、外気で身体が冷えた状態のまま、急に熱いお風呂に入ることは、非常に危険な入浴方法といえるでしょう。

 

正しい入浴法

では、どのような点に気を付けて入浴すればよいのでしょうか。

ポイントは、空気を暖め、身体を徐々に温め、ぬるめのお湯で、ゆっくり入ってゆっくり出ること

さらに、入浴前に水分補給をして血液をサラサラにしておくことも、冬の入浴では大切です。

具体的には、次の点を意識しましょう。

・空気を暖める

脱衣所や浴室を、入浴前にあらかじめ暖めておく

・身体を温める

かけ湯をしてから、ゆっくり湯船に入る

・お湯をぬるめにする

夏は38℃、冬は40℃程度がおすすめ

このあと、温泉ソムリエの「入浴五か条」に沿って、それぞれのポイントをより詳しくご紹介します。

 

温泉ソムリエの入浴五か条

その1.入浴前後に一杯ずつの水を飲むべし!

入浴すると発汗により血液粘度が高まり、血液がドロドロの状態になります。これが入浴時の事故につながるため、水分補給はとても重要です。

入浴後だけでなく、入浴前にも水分補給をするのがポイントです。

水分補給

その2.入浴前には、足先など心臓の遠くから順に十分な「かけ湯」をすべし!

「かけ湯」は、体の汚れを落としてから入浴するためのマナーというだけではありません。

温泉の泉質や温度に体を慣らすためのもので、ご自宅での入浴でも「かけ湯」で体を慣らすのは大切です。

心臓から遠い部位から、足先 → 手 → 腕 → 胴 → 背中 → 肩の順に十分な「かけ湯」をしていきましょう。

かけ湯のイラスト

その3.頭には濡れたタオルをのせるべし!

温泉で頭にタオルを乗せることに意味があるとは、意外に思われたかもしれません。

入浴中はのぼせやすいため、冷たい水で絞ったタオルを頭の上に置くことで、のぼせの防止になります。

なお、お風呂から上がるときは水圧から開放されて下半身側に血液が移動し、脳貧血を起こしやすく、それが「立ちくらみ」になります。
急に立ち上がらずに、ゆっくりと腰掛けてから立ち上がることが大切です。

頭にタオルをのせたイラスト

その4.一気に長湯せず、「分割浴」をすべし!

「分割浴」とは、短い入浴と浴槽から出て休憩することを繰り返すことです。

例えば、「3分入浴して休憩、また入浴」を3回繰り返すと9分間入浴することになります。
一気に10分間入浴するよりも、9分間の「分割浴」の方が湯冷めしにくいのです。

また、休憩中に頭や体を洗うと、効率よく入浴ができます。

その5.疲労回復には、膝下の「温冷交互浴」が有効なり!

膝下にお湯をかけること3分、水をかけること1分、これを3~5回ほど繰り返すと、末梢血管が広がり、疲労物質が排出されやすくなります。

心臓に負担をかけないために「膝下」としていますが、水のみを膝下にし、お湯の3分間は普通の入浴でも構いません。

疲れを回復させる効果は抜群!ランニングや登山などの激しいスポーツの後に、ぜひ騙されたと思ってやってほしい入浴法です。スポーツをしているイラスト

 

自宅での入浴法と温泉の楽しみ方

一般的に入浴して気持ちよいと感じるのは42℃といわれていますが、38℃程度の方がリラックス効果をもたらします。

毎日のご自宅での入浴と、たまの温泉での入浴は、入り方を変えて安全に楽しみましょう!

自宅での健康入浴法

入浴頻度が高く、個室なので、事故のないように「ぬる湯」「半身浴」がおすすめです。

・ぬる湯

夏は38℃、冬は40℃がおすすめ。副交感神経を刺激し、リラックス効果をもたらす温度です。

・半身浴

ヘソから胸あたりの間までお湯に浸かり、心臓に負担をかけない入浴法です。

上半身が寒い場合は、その時だけ肩まで浸かったり、お湯を染み込ませたタオルをかけたり、かけ湯をしたりするなどの工夫をすると良いです。

・長湯

20分以上を分割浴(慣らしで5分入浴 → 休憩 → じっくり8分入浴 → 休憩 → 仕上げで3分入浴)

最初の入浴前にかけ湯をし(汚れている部分は石鹸やボディソープで洗う)、1回目の休憩で頭を洗い、2回目の休憩で体を洗うと良いです。半身浴のイラスト

温泉の楽しみ方

42℃以上は危険を伴いますが、たまには熱い湯で気持ちよさを味わいましょう。

・もっとも気持ちよく感じるとされる42℃

交感神経を刺激し、緊張をもたらす温度です。

・半身浴にこだわらず、無理のない程度に肩まで浸かる

・分割浴

5~6分(3分入浴 → 休憩 → 3分入浴 → 休憩 → 3分入浴)

熱いお湯のため入浴時間は短めにします。自宅での健康入浴法と同様に、間の休憩で頭と体を洗うと良いです。温泉のイラスト

 

おわりに

冬の入浴方法について、いかがでしたでしょうか?

最後に、自宅での入浴のおさらいです。

1 脱衣所・浴室を暖める
2 【水分補給】入浴15~30分前くらいにコップ一杯の水を飲む
3 【かけ湯】足先 → 手 → 腕 → 胴 → 背中 → 肩の順で十分にかけ湯をする(汚れている部分は石鹸やボディソープなどで洗う)
4 【入浴①】38~40℃の半身浴(5分)
5 【休憩】頭を洗う
6 【入浴②】38~40℃の半身浴(8分)
7 【休憩】体を洗う
8 【入浴③】38~40℃の半身浴(3分)
9 湯冷めしないように、浴室で体を拭く
10 【水分補給】化粧水や乳液などで保湿し、コップ一杯の水を飲む
11 15~30分ほど横になってリラックス

 

お風呂に入るときも上がるときも、ゆっくりと動作することも忘れないようにしてくださいね!

※参考文献:『温泉ソムリエテキスト』

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