「おんせん県おおいた」はなぜ生まれたのか?

皆さん、こんにちは。今日は、「おんせん県おおいた」という愛称が生まれた背景と、大分県の素晴らしい温泉文化について温泉ソムリエの視点を踏まえながら、お伝えしたいと思います。

「おんせん県おおいた」の概要

「おんせん県おおいた」。この魅力的なキャッチフレーズを聞いたことがある方も多いでしょう。
実は、このフレーズには大分県の誇るべき特徴が凝縮されているんです。

まず、皆さんに驚いていただきたいのが、大分県の温泉湧出量です。

なんと、日本一なんです!

2025年現在のデータによると、日本全国の温泉湧出量のうち、約11.8%が大分県に集中しています。また源泉数も5,086箇所とこちらも日本一。ちなみに2位は鹿児島県で2,735箇所なので、大分県の圧倒的な数が分かりますね。

では、なぜ大分県はこんなにも温泉が豊富なのでしょうか?
その秘密は、大分県の地理にあると言われています。

大分県には、阿蘇くじゅう連山や由布岳といった活火山があります。
これらの火山活動が、地下水を温め、豊富な温泉を生み出しているんです。

温泉ソムリエとしては、この自然の恵みに感謝せずにはいられません。

火山活動に加え、大分県の地質構造も温泉湧出に適しているんです。

簡単に言うと、火山活動による地下のマグマからの熱源があり、それに加えて火山性扇状地などの地質構造が地下水に熱と成分を伝えるとともに、温泉を地上に導き出す経路を形成しています。これらの要因が重なって、大分県は日本一の温泉県となったわけです。

さて、ここからが本題。
「おんせん県おおいた」というキャッチフレーズはどのように生まれたのでしょうか?

このキャッチフレーズは、大分県の最大の魅力である温泉を前面に押し出すことで、より多くの方に大分県の魅力を知ってもらいたいという思いから生まれました。

温泉を核とした観光客誘致や地域活性化を目指し、2013年に「おんせん県」というブランドが立ち上げられたんです。温泉ソムリエとしては、この戦略に大きな拍手を送りたいですね。

大分県には、数多くの素晴らしい温泉地があります。
その中でも特に有名なのが、別府温泉と由布院温泉ですが、地元の方が何気なく通う浴場もまた温泉で、全国的に見て非常に珍しい温泉がたくさんあるんです。

「おんせん県」ブランドは、ロゴやキャラクターを使ったPR活動を展開しています。
特に、大分空港でのPRは印象的ですよ。温泉ソムリエの私も、空港に降り立った瞬間から温泉気分が高まります。

大分県の温泉文化の特徴といえば、「地獄めぐり」を外せません。
別府市内にある7つの特徴的な温泉を巡るこのツアーは、温泉の多様性を体感できる素晴らしい体験です。

大分県では、温泉を活用したさまざまな取り組みが行われています。
例えば、温泉熱を利用した農業や、温泉成分を活用した美容製品の開発など、温泉の可能性を最大限に引き出そうとしています。

「おんせん県おおいた」は、大分県の最大の魅力である温泉を前面に押し出すことで生まれました。この取り組みにより、大分県の素晴らしい温泉文化がより多くの人々に知られるようになりました。温泉ソムリエとしては、これからも「おんせん県おおいた」の魅力を多くの方々に伝えていきたいと思います。