高橋裕二郎 

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住民が創る町おこし成功の秘訣は「楽しむこと」
高橋裕二郎 

九重飯田高原デザイン会議 会長 高橋裕二郎

 九重町の標高777mにある日本一の大吊橋「九重“夢”大吊橋」。長さ390m、高さ173m。人が渡る吊り橋としては日本一の規模です。完成から4年、今でも県内外から多くの観光客が訪れています。  九重飯田高原デザイン会議の会長である髙橋裕二郎さんは30年前の大分県中部地震が大吊橋を架けるきっかけになったと話します。「現在吊り橋が架かっている所が土砂崩れで崩壊しました。その後、秋に山芋掘りに行った時にすばらしい景色を見つけて、“これはすごい!吊り橋を架けたらいいんじゃないか”と皆で話をしたのが最初でした」と髙橋さん。過疎化と少子高齢化で衰退しつつある九重町の現状を何とかしたいと、行政も吊り橋の完成へ向けて動き始め、平成18年に完成しました。「春は新緑、夏は涼、秋は紅葉、冬は雪景色。いつ訪れてもそれぞれの季節を満喫出来る素晴らしい場所になったと思います」と髙橋さんは言います。  周囲から「そんなことは無理だ」と言われながらも、イベントや吊り橋の完成を成功へ導くことができたのは、住民参加型の町づくりが土台にあるからと髙橋さんは言います。「九重町では以前から地域のことは地域皆でやっていました。ゴミ拾いや野焼き、山のパトロールはボランティアで行い、学校の増築やグラウンドの拡張などの話が出ると、まずは地域内で寄付を集め、それから行政に話をしに行っていました」と話します。  「氷の祭典」や「ナイトハイク」など様々なイベントを作り上げるときに髙橋さん達が大切にしていることは、自ら楽しむこと。「お客さんが来て“すごいね、よかったね”と言ってもらえるのはもちろんうれしいですが、夜通しで準備をしながら皆で語り合ったり、イベントが終われば全員で盛大な飲み会をして楽しむ。そこから、これから何が必要なのか、何をしようかというアイディアが生まれるんです」と髙橋さんは話します。  現在「NPO法人九重トキゆめプロジェクト21」の理事長として九重町にトキを飛ばそうと、中国のトキ保護団体と交流を深めながら活動を続けています。「トキが生きていける環境をつくることで、自然豊かな九重町の良さをもっとみんなに知ってもらえる。これも夢物語ではなく、実現に向けて一歩一歩前進しています」と髙橋さん。たんなる夢物語では終わらない町づくりのエネルギーが九重町には満ちあふれています。

たかはしゆうじろう

高橋裕二郎 

高橋裕二郎 

大分県玖珠郡九重町出身。昭和44年に「九重の自然を守る会」に入会し、ボランティア活動に携わる。昭和60年に九重飯田高原デザイン会議を設立し「飯田高原ナイトハイク」、「九重氷の祭典」、「九重“夢”大吊り橋」などに取り組み、町の活性化に向けて活動を続けている。
(10/8月号smile掲載)

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