"ういろう"と言えば名古屋名物。
中津で"ういろう"と言えば「栗山堂」。

創業は、江戸時代。約300年前、栗山家先祖が刀鍛冶の副業として外郎(ういろう)饅頭の商いを始めた。
外郎は、もともと中国・元朝の老臣陳宋敬が明のために考案した食べ物で、日本には鎌倉時代に伝わったとされる。
この店の外郎は、名古屋や山口のものとは材料も味も形も異なっており、米の粉に生姜やお砂糖などを練って檜のセイロで蒸す。セイロも型もヒノキでないと都合が違うという。そして、いまだに一つ一つ、人の手で型に入れて作っていく。
創業以来8代に渡り、作り続けた外郎は、いったい何個になるのだろう。考えても、答えはでないだろうが、かなりの数になるはずだ。

300年間には、江戸から明治、大正、昭和、平成と時代も変わり、人間の生活も変わった。
そして、温度や環境など自然の変化も大きく、お米や生姜の水分や甘み、粘りなども大きく変わったという。確かに、お米は粘り気が多いものに人気が高くなっているし、昔の生姜はもっと瑞々しく辛味成分も多かったかもしれない。
この店では、お米や生姜などの材料の成分の違いにより、分量を変えるなどの研究を重ね、変わらぬ美味しさの外郎を作り続けた。
唯一変わったのは、外郎の形が梅から菊の花の形になったこと。
飽きが早く変化の大きなこの世の中で、300年もの長い間、変わらぬ美味しさを保っている「外郎」に、壮大なロマンを感じた。そして、そんな外郎を作り続けているこの店の努力も伝わってくる。
次の世代の人々もこの外郎の味を楽しめる事を切に願っている。

























